▼〇〇〇さんへ
お久しぶりです、といっても私はあなたの顔も姿も知りません。
なので、初めましてと挨拶するのが正しいのでしょうか。
初めまして、つばさといいます。
あなたへこの文章は届いているのでしょうか?
一年の中で一番忙しい季節ですものね。きっとあなたの目には届いていないだろうと思います。
だからこれは、私の独り言です。けれど、あわよくばなんて思ったりして。
この季節になると、毎年あなたのことを思い出しますね。
今年は明るいばかりの一年ではありませんでしたが……やはりこの時期になると、例年と変わらず街が華やぎ、キラキラ浮き足立って。
あなたは今年も平常の業務を全うされるようですね。
なんと、此度の感染症への免疫があるとかで。
本当にびっくりしました。
あなたはいつも、私に驚きをくれますね。
そう、あの時もびっくりしましたよ。目が覚めたら、傍らにマウンテンバイクが置いてあったんですもの。
欲しかったゲームキューブが枕元にあったときを超える驚きでした。
(もちろん、ゲームキューブも嬉しかったんですよ。数年前まで、実家で現役でしたからね。)
けれどね、アレ、あなたが置いたんじゃないって私は気づいてしまったんですよ。
プレゼントを、母が悪ノリで枕元に置いたんだって、私は知ってます。
気づいたのは、クリスマス前に起こった母の車での出来事がきっかけです。
小学校高学年になった私は、母の車の最後部座席に置いてあったプレゼントに気づきました。
すると母は、悪戯な笑みを浮かべながら「下の妹や弟には内緒にしてな」と言ったのです。
私は、毎年プレゼントを貰えるほどに利口な子どもでした。なので、気づいてしまったのです。
これは、親が買ったのだと。
毎年、プレゼントをチョイスして枕元に置いていたのは親だったんだと。
普通の子どもであれば、その考えに至り、落胆して終わりなのでしょう。
ですが、当時の私は毎年プレゼントを貰えるような聡い子。それだけでは終わりませんでした。
サンタクロース協会から、親へ手当がはいっているであろうことも見抜いたのです。
全ての疑問が氷解し、目の前がクリアになりました。
『あったこともないのに、何故、いい子にしていたかが分かるのだろう』
『あったこともないのに、何故、ほしいものを知っているのだろう』
『どうやって家に入るのだろう』
『時間も手間もかかる作業を何故一晩で終わらせられるのだろう』
それは、日頃よく私たち子どもの生活を見ている親があなたに報告していたから。
いい子具合に応じて、親の口座にはプレゼントのための手当が入る。
その手当で、親は子が欲しがっているプレゼントを買い、クリスマスイブの夜に枕元へセット。
なんとも効率的で、鮮やかな手口。
私は、子がいなければ作ることもありませんので、子を持つ際に母子手帳と共に渡されるであろう『サンタクロース協会日本支部への入会案内』は一生縁のないものです。
また、その守秘義務故に、子を持つ周りの誰もかもがその実態を教えてはくれません。
あなたは、これを全世界に発信してしまった私を恐れますか?消そうとしますか?この情報を取り下げろと怒りますか?
話は変わりますが……
私は、今年のクリスマスに欲しいものがあります。
それは、一体なんだと思いますか?
全世界の子どもへと夢を届けるサンタクロースさんですもの。
ここまでの話で察しはついていると思います。
そうです、豚ほほ肉の塊です。
所謂、豚トロですね。その塊肉が欲しいのです。
自家製グアンチャーレを作るために使います。
ああ、冷蔵庫に豚ほほ肉の塊さえあれば、このブログを消去するんですがね……!
グアンチャーレを仕込んで、美味しいカルボナーラをつくって食べたら、大抵のことは忘れるんですがね……!
嘆いても仕方ありませんね、長々と失礼致しました。
何かと気忙しい毎日ですが、どうぞ健やかに新年をお迎えになられますようお祈り申し上げます。
