“ほぼ未経験”だったわたしがレズ風俗嬢になるまで【第1回】「わたしちょっと変かもしれない」
こんにちは〜!レズっ娘クラブ元キャスト、スタッフのもあです。
元キャストで現在はスタッフ…レズっ娘グループ唯一のそんな立ち位置を活かして、わたしがレズっ娘キャストになるまでのお話やキャストをやめてからスタッフになるまでのお話を連載形式でお送りしたいと思います。
エッセイのような、自分の気持ちやを伝える文章は慣れなくて…読みづらい部分もあるかと思いますが頑張ってお伝えしたいと思います。
やさしい気持ちで見守っていただけると嬉しいです。
記念すべき第1回は、わたしが自分のセクシャリティを認識するまでのお話です。
「わたし、ちょっと変かもしれない」
なんだか言葉でスッと表すことのできない、そんな小さな違和感。もしかしたら、ずっと胸の奥にあったのかもしれないその気持ちを初めて認識した記憶は小学校の4年生の時。プールの授業で親友が他のクラスメイトとペアを組んでいるのを見た時のことでした。なんだかモヤモヤとして泣きたくなるような悲しさのすぐ後に、親友を取られた怒りのような気持ちがむくむくと入道雲のように湧き上がってきた感覚を今でも覚えています。
その気持ちが「嫉妬」だと知ったのはその1年後。小学校高学年になって少女漫画や恋愛小説が流行り出した時期でした。毎日のように図書館に入り浸って本を読みまくる、そんな小学生だったわたしが恋愛小説を読むのは自然な流れだった気がします。
「嫉妬」という言葉を知って自分の気持ちに名前がついたにもかかわらず、その当時のわたしは「普段仲良くしている友達を取られたくない」気持ちにちょっとだけ違和感を感じていました。周りに相談しようにも「性格悪いと思われるんじゃないか」「もう仲良くしてもらえないんじゃないか」という不安が邪魔をして、なかなか相談できずにいました。
そのうち「みんな嫉妬しているけど、表に出さないように我慢しているんじゃないか」という考えが沸いてきて、自然とそう思い込むようになりました。
そのまま時は過ぎて中学生になったわたしが入学したのは女子校。新しい親友もできて毎日が充実している中学生時代。女子校独特の雰囲気なのか、格好いい先輩に告白する、上級生同士が付き合っているという話が当たり前に聞こえてくる環境でした。そのためか、女子同士で恋愛をすることへの偏見も一切なくむしろちょっと羨ましいなくらいに思っていました。
その頃、ヲタクブームのようなものが到来して元々ヲタクだったわたしは水を得た魚のように推し活に励む毎日。同人誌や腐女子の存在を知ったのもこの時期です。当時のわたしにとってキラキラした百合の世界は魅力的でいつかわたしもこんな恋愛をしたい、そう思うようになっていきました。(BL好きになったのはそのほんのちょっとだけ後のこと)
同性愛の作品を読みつつも自分は世界の大多数と同じように男性と恋愛して結婚して子供を産むんだろうな、と想像していたわたし。でもどこかに「女の子を好きなわたし」が諦めきれないわたしもいました。
そんなわたしについに好きな人が…!中学2年の時、同じ学年のちょっとボーイッシュな女の子のことを意識するように。はっきりと告白することができずに、友達以上恋人未満の曖昧な関係を卒業まで続けていました。その時は、その子が好きなバンドの曲を聴いたり、ライブに行ったり…今思えばいろんな影響を受けていたと思います。
中学生って性に興味津々の時期。もちろんわたしも例外ではなく、学校でもクラスメイトの体験談を聞いたりネットで調べたり、好きだった子と触り合ったり(女子校では当たり前の光景でした)そんな毎日を過ごしていました。
高校生になって気づいた時にはカップルがたくさん。
同じクラスの男の子から告白されたものの、どうしても付き合うというイメージが湧かなくて断ることに。それでも諦めずに何度も告白され、周りの友達の後押しもあり付き合うことになったわたし。
手を繋いで感じる違和感。恋愛漫画でよくあるトキメキがない焦り。その一方、同じクラスのちょっと気になる女の子にはトキメク気持ち。わたしは女の子が好きなのかもしれない、そんな考えが湧き上がってきました。
そんな時、ふと脳裏に浮かんだのは「女の子とくっつくなんて変だからやめて」と言った親の言葉。
「あぁ、男の子を好きにならなきゃいけないんだ」
そう思い直してなんとか自分を騙し騙し過ごした高校3年間。魔法が使えるようになると思っていた厨二病なんかよりも真っ黒な黒歴史。そんな高校生活でした。
大学生になったわたしは、高校までとは違う自由な雰囲気と自由なネット環境の中でいろんな恋愛観に触れていきます。恋愛をしないと宣言する友達の影響もあったのか、無理に人を好きになるのはやめよう!と決心。そこからはちょっとだけ自分の気持ちに正直になれました。一方で「わたしちょっと変かもしれない」という気持ちはいつからか周りから理解されないことへの恐怖に変わって、自分の恋愛観を隠すようにもなりました。
▶︎次回、レズ風俗を知って働こうと思ったきっかけについてお話したいと思います。
* もあ *